ホテルによる新型コロナウイルス・パンデミック期間中の新アイディア

2020年4月25日 09:29 JST

ホスピタリティ業界にとって、2020年の夏は忘れられないものになるでしょう。世界中の空港に飛行機が接地された中、乾燥した回転草が滑走路をゆっくりと転がっている・・・、そんな黙示録的なシナリオが新型コロナウイルスによって私たちの現実となっています。誰かが一時停止ボタンを押し、人類全体が息を止めているかのようです。ゲストの居ない空っぽの宿泊施設は、施設を閉めてすべてが収まるのを待った方が良いと感じるかも知れません。しかし、それは最も賢明な行動ではないかもしれません。多くのホテルは、新型コロナウイルスとの闘いにおいて社会を助ける斬新な戦略を実施することにより、営業を続け収益の損失を軽減しています。

長期滞在用に部屋を貸し出す

世界中の都市のホテル経営者は、新型コロナウイルスが原因で短期の予約が急減している一方で、実習生や就職者による最大90日間に渡る長期滞在のリクエストが急増していることに気が付きました。さらに、多くの都市は住宅不足に悩まされており、利用可能な部屋は、不動産を買うことにこれまで以上に苦労している若者達に歓迎されています。Airbnbなどの予約サイトは、そうした需要に迅速に対応し、ニーズに合わせてプラットフォームを適応させることにエネルギーを注いでいます。

ホスピタリティ業界にとって、2020年の夏は忘れられないものになるでしょう

病院やホームレスの人々を支援する

新型コロナウイルスはホームレスの人々に独特の挑戦をもたらしました。多くのホームレスの人々は、疾患が広がりやすくソーシャルディスタンスの確保が難しいホームレス用のシェルターを避け始めています。そうした人たちは、その他の人と比べて潜在的な呼吸器疾患を持つ可能性が3倍高く、感染や入院に対して特に脆弱であるため安全に隔離できる場所を確保することが必要不可欠です。ホテルはそのために理想的な設備を備えており、政府機関は早期の行動が特に重要であるためにそうした部屋を確保することに翻弄しています。

加えて、多くのホテルは近くの病院に協力して、第一線の医療スタッフ、低リスクの患者とその家族に部屋を提供しています。病院の近くに滞在することにより、通勤に伴うリスクを排除し、必要不可欠なランドリーサービスや家族とのコミュニケーションに必要なWi-Fiなども提供することができます。

ホテルのレストランでテイクアウトと宅配を提供する

多くの国が厳しい移動制限やロックダウンを課しているため、フードデリバリーの「Just Eat」ではテイクアウトの注文が50%増加しました。自己隔離や検疫をしている人々のニーズを満たすために、多くのホテル内のレストランは現在、宅配サービスやテイクアウトでのサービスを提供しています。

規制がゆるい国のホテルは、ソーシャルディスタンスを尊重するテーブルの配置にしつつ、人々が楽しくストレスのない夜を過ごせるようにしています。

上記の方法はホテルが新型コロナウイルス・パンデミックと戦うために自国を支援している方法のほんの一部であり、私たちは他にも沢山の方法があるものと確信しています。皆さまが無事にこの危機を乗り越え、その向う側でさらに強力な存在としてご活躍されることを願っております。今取る行動は、皆さまのビジネスを強化し、生き残る助けになることでしょう。